2009年 04月 02日
「したたる(滴)」あれこれ (5)
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シタタルがかつてシタダルの形を取っていたのには、次のようなわけがあります。



このことばの構成は、《シタ(下)ダル(垂)》と分析することができます。後部要素《垂》の語頭は本来清音のはずですが、それが濁音形を取るのは、シタとの複合によって濁音化した結果によるもので、たとえば《ア(足)カク(掻)》の複合から生まれたアガクをはじめ、ケドル《ケ(気)トル(取)》、タグル《タ(手)クル(繰)》など、同類の語の挙例には事欠きません。

一方、《垂》が後部要素となってそのような"連濁"が起きた名詞には、アマダレ(雨垂)やスダレ(簾垂)などがあります。

ところで、後部要素に同じ《垂》が来るアマダレやスダレは「ダ」の形を取るのに、「滴る」の名詞形シタダリでは、「ダ」の形が用いられるのはなぜでしょうか。 (この項続く)
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  *撮影機材:RICOH GR-DIGITALⅡ 28mm f2.4
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by YOSHIO_HAYASHI | 2009-04-02 07:27 | 言語・文化雑考


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