2009年 07月 27日
「み」あれこれ (5)
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「重み」や「面白み」は、「重さ」「面白さ」の形でも用いることができます。しかし、このような「さ」を漢字で表すことはできません。それは、これを表すのにふさわしい漢字が存在しないからです。



これは「み」についても同じことが言えます。「み」を漢字で表すことは、本来ならばできない相談だったはずです。それなのに、どうして「面白味」のような表記が生まれたのでしょうか。

「あまみ」という語もまた「甘味」と書かれます。ところでこの漢字表記「甘味」には、別に「カンミ」の読みもあります。「あまみ」は日本固有の和語、「カンミ」は中国から伝わった漢語です。

ただし、これらの二語は同じ漢字で表すことはできますが、表す意味にはわずかながら違いがあります。「あまみ」は《あまいこと》、「カンミ」は《あまいあじ》という違いです。

このことは次のような例についてもあてはまります。

  【苦味】 にがみ  : クミ
  【辛味】 からみ  : シンミ
  【臭味】 くさみ   : シュウミ


本来ならば、《あじ》の意味を持つ「味」の漢字を《こと》の意に用いることなどはできないはずですが、それがうまくいった原因の一つは、この字に備わる「ミ」の字音が、たまたま和語の「み」と同じだった点にあります。 (この項続く)

昨夜は、拙宅の玄関先に置いてある鉢植えの月下美人が、同時に四つの花を見せてくれました。
夕方から少しずつつぼみが開きはじめ、九時を過ぎるころには芳しい香りがあたりにただよい始めました。その様子をカメラに収めながら、一夜限りのはかない花の競演をゆっくり楽しませてもらいました。
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*撮影機材:R-D1+NOCTILUX-M50mm f1.0(2nd generation) (一枚目)
        RICOH GR-DIGITALⅡ 28mm f2.4 (二枚目)
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by YOSHIO_HAYASHI | 2009-07-27 07:02 | 言語・文化雑考


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