2009年 09月 04日
「言語道断」ということば (1)
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昨日までは「一家言(いっかげん)」という漢語を取り上げてきましたが、そこでゲンと読まれる「言」が「言語道断(ごんごどうだん)」ではゴンと読まれます。



この四字漢語、もともとは仏典の中に用いられたもので、そこでは《仏の教えの深さがことばでは説明し尽くせないほどであること》の意を表しました。後にそこから《言うに言われない》の意が生まれ、やがては現代語に見られるように《とんでもない》というマイナスの意味要素まで加わった用法を生むに至りました。

仏教語には一般に、「呉音」と呼ばれる、奈良時代以前に日本に伝わった漢字音を用いる読み方が多く見られます。「白衣」のビャクとエ、「修行」のシュとギョウなどはその一例です。同じ「白衣」でも、お医者さんなどが着る方のはハクイと呼ばれますが、これはその後に伝わった「漢音」に従った読み方にあたります。

「言語道断」におけるゴンゴもまた、この「呉音」の読みを伝えるもので、その古い読み方が四字漢語の慣用的表現の中に閉じ込められてことばの化石となり、他の多くの熟語ではゲンゴの読みを用いるようになっても、それには従わずに現代に残ったというわけです。 (この項続く)

新しい道具がまだ手にしっくりと馴染んでいません。撮影の数をこなして体に覚えさせるしかないでしょうね。これからはせいぜい実地訓練に励むことにします。
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  *撮影機材:PENTAX K-7 +SIGMA17-70mm f2.8-4.5 DC MACRO
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by YOSHIO_HAYASHI | 2009-09-04 07:41 | 言語・文化雑考


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