2009年 11月 11日
中世の謎から -人丸(2)-
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昨日の謎の答に「人丸」とあったのは、万葉集の歌人として名高い柿本人麻呂のことです。中世にはその「人麻呂」を「人丸」と書くのが通例で、その読み方も「ひとまろ」ではなくて「ひとまる」を用いるのが習わしでした。



昨日記したように、問題の「にし」は「虹(にじ)」または「辛螺(にし)」と解されます。そしてその裏に「西」の意が掛けられ、西は《日の泊まる場所》ということから、「人丸」と同音の「日泊まる」を導けば謎が解けます。

この謎の答が本来の「ひとまろ」では、謎解きが成立しません。この謎は、当時この歌人の名が「ひとまる」と呼ばれていたことを示すものです。

なお昨日の記事で、問題の「にし」を「西」と解したのでは底の浅いものになってしまうとしたのは、裏の意味の《西》を初めから示したことになり、掛詞にならないために、謎解きの妙味がそれだけ減ってしまうからです。謎の問題と答はできるだけ離れていた方が面白いというわけです。
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  *撮影機材:PENTAX K-7 +SIGMA30mm f1.4
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by YOSHIO_HAYASHI | 2009-11-11 03:24 | 言語・文化雑考


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