2006年 09月 10日
アブラムシ(油虫)
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昨日もSIG電脳連句のネット上で催されるオンライン連句興行の折、無耶さんとの雑談の中でミソの話が出ました。



「ミソをする」とか「ミソをつける」といった成句を挙げているうちに、《子供の遊びで一人前として扱われない年少の子供》をいう「ミソッカス」に話が及びました。

東京では、そうした待遇をすること「オミソにしてやる」と表現したそうです。私が少年時代を過ごした福島県いわき市では、そういう扱いを受ける子のことをアブラムシと呼びました。

懐かしい話が出たついでに、それがどのあたりに分布しているのかを知りたくて、『日本方言大辞典』(小学館)で確かめてみたところ、「あぶらむし」の第4項目にこれがあり、青森県三戸郡・山形県東置賜郡・栃木県などの方言集に記録されているよしの解説がありました。私の郷里も含めて、東北から北関東にかけて分布する方言だったのですね。

ついでに他の項を見ると、アブラムシの名で呼ばれる昆虫には、地域により、コガネムシ・カナブン・テントウムシ・コオロギ・キリギリス・ミズスマシなど多岐にわたっています。さらに人間については、①《他人の金で飲食する者》、②《ならず者》、③《役に立たない者》、④《怠け者》などがこの名で呼ばれています。

子供の世界にこの名称が使われるようになったのは、③の語義がさらに意味範囲を拡げたことによるものではないかと思います。
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*撮影機材:R-D1+SUMMAR50mm f2.0
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by YOSHIO_HAYASHI | 2006-09-10 07:47 | 言語・文化雑考


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