2006年 11月 04日
「連句入門シンポジウム」報告 【追記アリ】
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秋晴れの好天に恵まれた11月3日文化の日に、東京町田市の「市民文学館ことばらんど」の開館記念イベントの一環として標題の催しが開かれました。



当日のプログラムは次のとおりです。
 第1部 パネルディスカッション「いま、なぜ連句か」
 第2部 記念講演「五十嵐梅夫・浜藻父娘の仕事」
 第3部 連句実作体験


第1部のコーディネーターは佛淵健悟さん(季語研究会同人)、パネリストは浅賀丁那さん(連句協会会員)、田中優子さん(法政大学教授)、宮下太郎さん(連句協会理事長)、それに私の4人で、それぞれの立場から連句に関する問題提起があり、コーディネーターと会場からの質問に応じました。

第2部は、連句誌「解纜」の主催者別所真紀子さんによる講演。江戸期の女流俳人で小林一茶・夏目成美らと親交のあった、地元町田生まれの五十嵐浜藻(はまも)とその父梅夫(ばいふ)をめぐるお話がありました。

第3部では、シンポジウム参加者が都合14卓に分かれて連句実作を体験しました。それぞれの卓には捌(さばき)と5名前後の連衆が座席表に従って配置され、連句経験者と初体験者が一体となって連句の遊びを楽しみました。

私もその捌のひとりとしてこれに参加し、長短十句から成る「表合(おもてあわせ)」を、与えられた2時間ぎりぎりまでかかって無事に巻き上げることができました。

初対面の方ばかりなので、初めはいささか緊張しましたが、次第に運びもなめらかになり、共同で紡ぎ出してゆく文芸の楽しさを存分に満喫しました。

町田市にある「七国山」の名が付けられたテーブルで、私たちのグループが巻き上げた作品を以下にご披露いたします。本日のパネリストのお一人、江戸文化研究家として知られる田中優子さんもこの座に加わっています。俳号のどれがそれかは伏せておきますので、推理してください。

     表合十句『草紅葉』の巻
                           宗海捌

  発句 草紅葉彩る町の館かな         宗海
  脇   行き交ふ人の声も爽か         央子
  第三 月の道中年ライダー一列に       有子
  四   猫を抱き込むジャンパーの胸     夕魚
  五  強がりのブーツにのぞく白い脚     昌弘
  六   無防備に注す甘口の酒          央
  七  ぎりぎりの線で駆け引き六ヶ国      有
  八   都に九条美しきこと            魚
  九  満面に恍惚と花浴びてをり         央
  挙句  ゆらりゆらりとゆらぐかげろふ    執筆

                     2006.11.3首尾


大会終了後は、市内の居酒屋で二次会、さらに有志による三次会までお付き合いして、午前様にならぬ頃合いに帰宅しました。大勢の方々と顔見知りになり、まことに愉快でしあわせな一日を過ごすことができました。

【追記】
当日巻き上がった連句作品は、パネルディスカッションの記録とともに、近く町田市民文学館より活字化されるとのことです。
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*撮影機材:RICOH GR-DIGITAL 28mm f2.4
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by YOSHIO_HAYASHI | 2006-11-04 14:31 | 身辺雑記


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