2007年 02月 01日
「初心者の人」という言い方(再続)
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さきの1月27日の記事に示した「初心者の人」以外に「○○者の人」の形を取る例を、そこで行ったのと同じく、google によって検索してみたところ、その結果として、約1,060,000件という数値が示されました(2007/01/27現在)。それらのごく一部の例を次に掲げます。なおここには複数形「○○者の人たち」も含まれています。



 障害者の人/参加者の人/納税者の人/製作者の人/野宿者の人/
 女性経営者の人/技術者の人/被保険者の人/高齢者の人/
 閲覧者の人/来訪者の人/紹介者の人/関係者の人/購入者の人 ・・・・

さらにその範囲を拡げて、「専門家」のような「○○家」の語形に「の人」の付く例についても検索してみたところ、こちらも約843,000件という数値が示されました。ただし、これらの例の中には「アッシャー家の人々」などのような、別の意味の「家」の例も含まれているので、数値はあくまでも参考程度のものに過ぎません。

下記はそれらの中のほんの一部の例です。

 漫画家の人/政治家の人/武闘家の人/愛犬家の人/浪費家の人/
 写真家の人/書道家の人/法律家の人/嫌煙家の人/芸術家の人 ・・・

ところで、はじめに挙げた「初心者の人」という表現については、すでに1月27日の記事へのコメントの中で kashiwa さんが次のように分析しておられます。

 > 他人を〔初心者〕という場合、ぞんざいな言い方になることを恐れた結果
 > 〔初心者の人〕もしくは〔初心者の方〕になるのではないかと思います。

私もこのお考えに賛成です。

上記の例のような「○○者」あるいは「○○家」の形を取る熟語については、それだけでも使用できるのにさらに「の人」を付けるのは、その対象に対する待遇を高めようとする意識がはたらいた結果によるものと解釈するのがよいでしょう。

また、このことにも kashiwa さんが上記のコメントの中で触れておられますが、「初心者」を自分について用いるときには、「私のような初心者にはとてもむずかしい」と言い、「私のような初心者の人には・・・」とは言わないはずです。そしてこのことについても、上記と同じ「待遇意識」の面から説明することができます。

ただし「私のような初心者のヒトには、とても歯が立ちそうにありません」のような文脈ではこの表現形を用いることもありそうですが、そのような場合には、その背後になにがしかの諧謔的(かいぎゃくてき《ユーモラスな》)表現の要素を加えようとする、別の意図がはたらいているものと思われます。
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*撮影機材:R-D1+NOKTON classic40mm f1.4 (SC)
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by YOSHIO_HAYASHI | 2007-02-01 04:56 | 言語・文化雑考


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