2007年 05月 30日
イロハの逆さ読み(2)
f0073935_7261028.jpg
イロハ逆さ読みの一例は、江戸期の咄本(はなしぼん)『醒睡笑(せいすいしょう)』(1628)の中に見ることができます。まずその本文を引用してみましょう。(角川文庫本による)



 革草履(かはざうり)を穿きてありく者、あやまちに足を蹴破り、ことのほか血の流る
 るを見て「笑止や、いかに」といふものあれば、「いや苦しからず。昔より『革緒に
 塗る血』とあるほどに」。
 「さてよい作や」と人々ほめければ、「われもほめられんはやすき事なり」とたくみ、
 足をやぶり血をながす。「何として」と人の問ふ時、「いや、これは大事なし。昔も
 『いろはにほへと』とあるほどに」。


平易な文章ですが、念のために通釈を加えておきます。

 革草履をはき歩いていた男が、誤って物につまずいて足に怪我をした。
 思いの外に血が出たのを見ていた者が、「気の毒に、大事ないか」と言うと、
 男は「いや、心配ない。ほら、昔から『皮緒に塗る血』というではないか」と答えた。
 これを聞いて「さてもよい出来映えだ」と人々が褒めたところ、それを聞いていた
 ひとりの間抜け男が「俺だって褒められるのはたやすいことだ」と思い、自ら足を
 傷つけて血を流した。
 「どうした」と人が尋ねると「いや、たいした事はない。昔も『いろはにほへと』という
 ではないか」(と答えたので、折角の企ても無駄に終わってしまった)。


さて、この小咄、どこが可笑しいのでしょう。(この項続く)

今朝は雨の予報が出ていたので、散歩は取りやめかなと思っていたところ、6時ごろはまだ青空が見えていたので、仕事を切り上げて散策。いつものにゃんこ連が今日も出迎えてくれました。

今見ると、だんだん曇り空が広がってきているので、本日はやはり予報どおり雨になるのでしょう。駅に向かう人たちも大きな傘を提げた姿が目立ちます。
f0073935_7263358.jpg

f0073935_7273455.jpg

f0073935_7274877.jpg
f0073935_728222.jpg
f0073935_7281547.jpg

 *撮影機材:R-D1+NOCTILUX-M50mm f1.0(2nd generation)
[PR]

by YOSHIO_HAYASHI | 2007-05-30 07:20 | 言語・文化雑考


<< イロハの逆さ読み(3)      イロハの逆さ読み(1) >>