2007年 08月 12日
季語あれこれ -昼寝(2)-
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「昼寝」を詠んだ芭蕉の句をもう少し見ていきましょう。

  ひるがほに昼寝せうもの床の山     芭蕉



笈の小文(おいのこぶみ)』と『更科紀行』で知られる、貞享四年(1687)十月から翌年八月にわたる俳諧行脚の途中の六月六日、大津から岐阜に向かう街道筋の大堀から、彦根に住む門弟の李由(りゆう)に送った手紙に添えられた句です。

「床山(とこのやま)」というのは、その彦根近在の名所「鳥籠山(とこのやま)」の異表記。「ひるがほ(昼顔)」→「昼寝」→「床」という縁語仕立てを巧んだものでしょう。

「昼寝せうもの」は、直訳風現代語ならば「昼寝をしようものを」にあたる言い方。《君の住むあたりの床山に立ち寄って、昼顔でも見ながらのんびり昼寝といきたいところだが、残念ながら今回は旅の都合で寄らずに行くよ》という、弟子への挨拶をこめた句です。

この句が詠まれた時期は仲夏で、「昼顔」が当季の季語にあたります。ところで、現代のように「昼寝」が夏の季語であったとすると、一句の中に同季の季語を二つ用いたことになり、句の主題が不鮮明になるという理由から嫌われる、いわゆる「季重(きがさなり)」の難が生じます。

ただしその点については、「昼寝」は初・仲・晩夏の三期にわたる「三夏」の季語なので、一句の季を定める「昼顔」に、夏全般に及ぶ「昼寝」を重ねてもさほど大きな瑕(きず)にはならないだろう、と弁護することもできなくはありませんが・・・(この項続く)。

今朝も散歩道で城尾・寅絵の母仔連れに遭遇。寅絵は日ごとに馴れてきて、餌を与えながら体に触っても跳び退いたりはしなくなりました。

今日は思い切って後に回って前肢の付け根をつかみ、ひょいと持ち上げてみたところ、さほど嫌がらず、されるままにしていました。

他の二匹が出てこないのがちょっと気がかりですが、いずれ元気な姿を見せることでしょう。
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 *撮影機材:R-D1+NOCTILUX-M50mm f1.0(2nd generation)
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by YOSHIO_HAYASHI | 2007-08-12 04:45 | 言語・文化雑考


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