2007年 09月 15日
「あわただす」という言い方 (1)  【加筆アリ】
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先日、ミクシィの某コミュニティ投稿欄で次のような使用例を見かけました。



 >甲府~八王子を通ってるものですけど、大月過ぎた山の中で動物と衝突した
 >らしく、初めのアナウンスが『すみません。只今イノシシと衝突したため…。』と軽く
 >あわただしていて、落ち着いて出発する際には『只今鹿と衝突しましたが…』
 >と、
 >
 >あきらかにイノシシと鹿ぢゃ大きさ違うぢゃんっ!!!
 >
 >とツッコミしたくなるエピソードがありました★☆

この「あわただして」を見た時、最初は書き誤りではないかと思ったのですが、念のためにネット検索をかけてみたところ、必ずしもそうではないことがわかりました。

 >蜜煮した虎豆をきな粉でまぶしたこの茶菓子、ほんのりと甘く、滋味深い味わい
 >です。一日東京であわただした翌日でしたから、その味わいのやさしさがうれし
 >くなりました。

こちらはブログ記事の例ですが、ここにも動詞としての「あわただす」の形が用いられています。

赤川次郎の同名の小説を1982年に映画化した、薬師丸ひろ子主演「セーラー服と機関銃」、その主題歌2番の冒頭にもこの「あわただす」あわただした」の形が出てきます。

 >都会は 秒刻みの あわただし
 >恋も コンクリートも 籠のなか

【追記】この例については別の解釈が浮かんだので、本文の表現に少々手を加えました。(2007.09.06)

これによれば、この言い方はすでに四半世紀以上も前から、現代語の中に存在していたことになります。とは言え、まだどの辞書にも登載はされていませんが・・・。

「日本語の乱れ」などと言ってしりぞけてしまうのは簡単なことですが、それはただそれだけでおしまい、そこからは何も生まれません。そうするにはもったいない、興味あることばの問題がここには含まれています

どなたか、この動詞をお使いになる方はいらっしゃいませんか。

*撮影機材:R-D1+NOCTILUX-M50mm f1.0(2nd generation)
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by YOSHIO_HAYASHI | 2007-09-15 07:55 | 言語・文化雑考


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