2007年 12月 06日
「まじまじ」と「まんじり」(5)
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『日国』「まじめ」の項①には、「真剣な顔つきであること。本気であること。また、そのようなさま。」の意に用いられた例として、仮名草子『仁勢物語』(1639-40頃)に出る次の和歌が引用されています。



 これやこの我にあふみの鏡山 とらへはすれどまじめなる顔

これは、マジメという語がいつごろから使用されるようになったのかを知る一つの手がかりになるものです。

なお、ここではこの語が仮名で書かれてあり、漢字表記の「真面目」が古くから用いられていたわけではないことを示しています。この表記が使用された用例としては、これも上記の辞書が引用する、歌舞伎台本『仮名手本硯高島(すずりのたかしま)』(1858)に見える次のくだりが比較的早い時期のもののようです。

 真面目臭(マジメクサ)った事は言へど (中略) 矢張り是がくだでござる

ただし、これよりやや遅い時期に発表された、仮名垣魯文の『西洋道中膝栗毛』(1870-76)には、「老実(マジメ)くさって」の漢字表記例があり、この時期にもまだ「真面目」の表記が固定して使用されていたわけではないことを示しています。 (この項続く)

霜が降りて寒い朝でした。いつもの道筋から外れたコースを歩いてきました。
冒頭の写真、冬でもこんな綺麗な花が咲くのですね。
どなたか名前をご存じでしたら教えてください。
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 *撮影機材:R-D1+NOCTILUX-M50mm f1.0(2nd generation)
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by YOSHIO_HAYASHI | 2007-12-06 07:31 | 言語・文化雑考


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