2008年 04月 12日
花の名前 -ボタン(1)-
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昨日お約束した、ボタンに関する小レポートです。

 牡丹散ってうちかさなりぬ二三片    蕪村

教科書などに取り上げられてよく知られた句ですね。



和歌や連歌の作法書などではボタンの季を夏とするものが多いところから、俳諧・俳句でもこの花の季を初夏と定めています。ただし実際は、昨日今日の画像に見るように、早ければ今時分に開花しますから、春の花としてもいいものです。上の画像は今朝の"撮れたて"のボタンです。

この花は、近代以降も多くの俳人に詠まれています。
 夕牡丹しづかに靄(もや)を加へけり     水原秋櫻子
 火の奥に牡丹崩るるさまを見つ        加藤楸邨
 道のべに牡丹散りてかくれなし        後藤夜半
 牡丹を活けておくれし夕餉(ゆうげ)かな   杉田久女
 牡丹に息を濃くして近寄れる          草間時彦


ところで、初めの二句の「牡丹」の読みはボタンですが、後の三句では、これをボウタンと読まないと字足らずになってしまいます。

実際、次の例句では、仮名書きにしてこの語形を用いています。
 ぼうたんのいのちのきはとみゆるなり    日野草城
 ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに     森 澄雄


さて、ここが問題。
このように、牡丹についてボウタンと延ばした形を用いるのはなぜでしょうか。
俳句の文字数を整えるため? ヒョウタンからの類推?(まさかぁ ^0^) 
それとも・・・。 (この項続く)
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*撮影機材:RICOH GR-DIGITAL 28mm f2.4 (1枚目)
        R-D1+NOCTILUX-M50mm f1.0(2nd generation) (2枚目以下)
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by YOSHIO_HAYASHI | 2008-04-12 07:39 | 言語・文化雑考


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