2007年 03月 07日
その中で、kokichi50さんは、「だいぶと」の形について次のように指摘しておられます。 >子供(若い人)の言葉としては、程度を表す「だいぶ(大分)」と「ちょっと」や >「ずーっと」あるいは「どーんと」「かーんと」など形容する言葉につく「と」が > 付いたものみたいです。 >「でぶっと」「すらっと」「がたがたと」などといっしょに使われます。 私も基本的にはこのお考えに賛成なのですが、最終的には「○○と」の範囲をさらに狭めて、「○○と前」のように、「と」の付く言葉が「前」に続く場合に限ってこの問題を扱いたいと思います。 「だいぶと前」という言い方は、すでに上記のコメントへのレスの中でも触れましたが、これに近い言い方の「ちょっと前」「ずっと前」あるいは二次的に派生したと思われる「ずいぶんと前」「わりと前」などの「○○と前」式の言い方に"汚染(contaminate)"されて生まれたものであろうと考えます。 その「ずいぶんと前」については、これもリコメントに記しましたが、関東の人間もほとんど違和感を感じないし、事実次のような使用例がいくらでも見つかります。 >唯、真っ白な随分と前に作ったマカデミアナッツオイルの石けんなのですが・・ >随分と前に、ぷくさんで買ったフランネルチェックアプリコットでゆいのパジャマを作りました。 しかしこれだって、初めは「ずいぶん前」の方が先にあって、後から「と」が入り込んで生まれたものと見るべきです。現在でも「ずいぶんと前」という言い方に違和感を覚える地域や世代は存在すると思われます。 「だいぶと前」が今後関西圏の外にどれほど勢力を拡げて行くのか、これからも注意していきたいと思います。 本日午後から9日午前にかけて、春のゼミ合宿で山中湖畔にあるセミナーハウスに出かけます。その間、ブログの更新は休ませていただきますので、よろしくお願いします。 *撮影機材:R-D1+NOKTON classic40mm f1.4 (S・C)
by YOSHIO_HAYASHI
| 2007-03-07 07:05
| 言語・文化雑考
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