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2007年 06月 18日
西・北インド連句紀行#14 /九句目
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15時にエローラを出発したバスはいったんオーランガバードのホテルに戻る。帰りの車中で、今度は文学部のS所員に付句の条件を記したメモを手渡して九句目をお願いする。



 ① 無季の長句で、恋の情からは離れること。
 ②「打越」の障りとなるので、素材に飲食物は不可。
その移動の間に、句案を記した短冊が届く。

      水浴む処女に探す面影
九  石窟に三つの教へ共にあり    宗明

午前中に見学したエローラ石窟群を素材とした神祇・釈教句で、一巻の流れに変化を与えるのに恰好の素材である。

初案の初五は「岩穿ち」であったが、いささか説明の匂いが感じられるので、ここを上記のように改めた。また座五には「共にあり」「共に生き」の両案が併記されていたが、前者をよしとしてこちらを頂戴することにした。

ホテルに戻ってしばらく休憩した後はオプションツァー。
目的地は市内にあるビービー・カ・マクバラー霊廟。当地を支配したムガル朝六代皇帝オーラングゼーブの王子が母のために建てたもので、アグラにあるタージマハールを模して造ったところから偽タージの異名で呼ばれる。

確かに実際に目にすると、遠景は実物によく似ているものの、近付いて見ると、以前目の当たりにした本物の威容とはほど遠い。そこからさらに足を伸ばして、往時の灌漑技術のほどを偲ばせる噴水と水力製粉機の残る公園を見学する。
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*撮影機材:R-D1+SUMMARON35mm f2.8 (MLmount)
        RICOH GR-DIGITAL 28mm f2.4

by YOSHIO_HAYASHI | 2007-06-18 05:41 | 旅行


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